声やことばの大切さ

2021年7月18日

心の中の考え(思考、意思)を互いに伝え合うことを“コミュニケーション”と呼びます。コミュニケーションの方法として、ことば、身振り、表情、手紙、画像などがありますが、ことばが最も効率よく、複雑な内容も伝えることが可能な手段になります。

会話は、①話し手の脳による言語メッセージを、②発話機能により声とことばを発し、③これを聞き手の聴覚系(きこえ)が受容し、④聞き手の脳により言語メッセージを解読する、これらの流れは“スピーチチェーン”と呼ばれ、このスピーチチェーンのどの部分が障害されても生活に大きな支障が生じます。

声やことばはコミュニケーションをとるための大切な手段になります。耳や鼻疾患のブログが多かったですが、咽喉頭疾患、声やことばなどについてもブログを書いていきたいと思います。(ブログをあまりアップできなくてごめんなさい)

 

スギ、ダニの舌下免疫療法の開始時期について

2021年6月6日

アレルギー性鼻炎の主なアレルゲン(アレルギー反応を来す原因物質)はスギ、とダニであることはご存じと思います。

現在はスギとダニの舌下免疫療法を行うことができます。当院では、スギ舌下免疫療法の開始時期はスギ花粉の飛散していない6月から12月前半までとしています。ダニの開始時期に制限はありません。

スギ、ダニともに免疫療法の適応がある場合はどちらの免疫療法を行うのか、また両方行った方がよいのかなどが問題になります。

両方行いたい場合はどちらを先に開始するかも問題になります。症状が強く苦痛度が高い方が優先と考えています。また効果への期待以外に安全性も気になるかと思います。スギ、ダニどちらを先行しても有害事象や薬剤副反応の出現率は増加しないとの報告があります。

6月に入り、スギ舌下免疫療法が開始できる時期に入っています。今までの治療で十分な満足が得られなかった場合はご相談ください。

飛騨天文台

2021年5月30日

飛騨天文台を御存知でしょうか?

年に一度、夏の数日間のみ一般公開しています。

入場制限があり抽選で決定します。

最初の年は抽選で外れましたが、私達家族は過去に2回行っています。

自家用車では行けません。一般公開時のみしか運航しないバスに乗ります。途中から曲がりくねった道になり、最後はアスファルトから砂利になります。車酔いをする人もいるかと思います。

天文台では、研究者や京都大学の学生さん達のイベントがあり丁寧に説明をしてくれます。

メインは天体望遠鏡から見る土星です。当然ですが天気が悪いと見ることはできません。

キレイな流れ星をみることもできました。

新型コロナウイルスの影響で天文台の一般公開は中止になっています。

再開されたときには応募してみてはいかがでしょうか。

 

 

小児アレルギー患者の早期介入について

2021年5月9日

小児アレルギー性鼻炎の発症、重症化を阻止するために早期の介入が重要であると言われています。期待されている介入手段として、アレルゲン(アレルギー反応を来す原因物質)の回避、アレルゲン免疫療法、出生後の皮膚の保湿などが挙げられています。ただ、有効性、安全性についてはさらに科学的な評価を進めていく必要があります。

アレルギー性鼻炎治療において、アレルギーの説明、アレルギーの検査、アレルゲン回避の重要性を患者に行った場合は、十分に行わなかった場合と比較して有意に治療効果が高かったとの報告があります。自分の体を十分に理解し、治療を行うことは、アレルゲン回避への意識が高くなっていることが想定されます。

近年皮膚を介したアレルゲンの経皮感作が、食物アレルギーや喘息発症に大きな役割を果たすことが知られています。そのため乳児期から適切な体の洗い方や皮膚の保湿などのスキンケアが大切になります。アレルギー性鼻炎に関しても皮膚のバリア機能を保つ保湿を介した予防が期待されています。小児アレルギー性鼻炎の発症に対しても抑制効果が報告されています。ただし、小児アレルギー性鼻炎では、アトピー性皮膚炎の既往や合併がない発症が50%以上に見られていることから、実際の効果に関しては更なる検討が必要であると言われています。

 

耳あか(耳垢)について

2021年5月3日

医院には、病気について簡単にまとめてあるパンフレットが複数置いてあります。必要な方には持ち帰ってもらっています。

その中で持ち帰られることが多いパンフレットの一つに“耳あかについて”があります。

私たちの耳は、外側から順番に外耳、中耳、内耳があります。外耳炎、中耳炎、内耳性のめまいや難聴などが主な病気になります。多くはありませんが帯状疱疹が耳にできて強い痛みや、難聴、めまい、顔面神経麻痺をきたすこともあります。外耳道(耳の穴)には、外側の軟骨部と内側の骨部にわかれています。軟骨部に耳毛、皮脂腺、そして耳垢腺があります。外耳道は外から入ってきた音を奥の鼓膜に伝える役割があります。

耳あかは、耳垢腺や皮脂腺からでる分泌物やはがれ落ちた皮膚などからできています。耳あかは、取らなければいけないというイメージがありますが、外耳道を保護する、細菌の増殖を抑える、昆虫などの侵入を防ぐなど様々な働きがあります。耳垢腺からの分泌物によりpH5前後の酸性環境が保たれることで菌の増殖を抑制しています。外耳道は、耳あかを外側に移動する自浄作用があります。

耳あかがたまって外耳道が塞がれた状態を耳垢栓塞(じこうせんそく)と言います。耳垢腺栓塞をきたしやすいのは、小児と高齢者です。小児では、外耳道が狭いため耳あかがたまりやすくなります。不適切な耳そうじで耳あかを奥に押し込んでいることもあります。耳そうじが耳垢栓塞の原因になることもあり注意が必要です。高齢者は耳あかを外側に移動させる自浄作用が低下して耳あかがたまりやすくなります。高齢者は、耳あかを取ることでよく聞こえるようになることをしばしば経験します。(加齢性の難聴は変化しません)高齢者の難聴と認知症との関連性はWHOでも指摘されており、耳垢栓塞による難聴の増悪には注意が必要です。難聴以外の症状としては耳がこもった感じ、頭を動かすとカサカサ音がするなどの症状があります。

耳鼻咽喉科では攝子(ピンセット)や耳用の小さな鉗子、吸引菅などを用いて耳あかを除去します。耳の穴の直径は6mm~1cmと小さいため顕微鏡を用いて除去することもあります。耳垢栓塞や硬くこびりついた耳あかなどで、除去が難しい場合は、耳垢水を用いて柔らかくしてから除去する場合もあります。

赤ちゃんの場合は、風呂上がりに耳の入り口だけ、軽くタオルで拭いて、水分を取ってあげるだけでよいと思われます。耳あかが気になる場合は頑張って取ろうとせず、ご相談ください。小さなお子さんは、耳そうじ中の急な動きで耳の中を傷つけて受診されるケースもしばしばみられます。子供から大人まで年齢に関係なく、耳あかを奥まで押し込んで受診されるケースも珍しくありません。頻繁な耳そうじは、痛みなどを伴う急性外耳道炎や、痒みなどを伴う慢性外耳道炎の原因になります。

耳そうじは月に数回で十分です。耳そうじを、毎日や週に数回行う必要はありません。ほどほどがよいです。

耳あかを取ることは医療行為として認められています。ご自宅で頑張りすぎないようにしてください。